2011年8月「アンデルセン2の会」
8月4日(木)19:00から「ものづくりギャラリー MILANTO」で
食事をとりながらデンマーク映画を鑑賞しました。

「ある愛の風景」BRODRE(原題:ブラザー)
監督:スザンネ・ピア(8月13日公開の「未来を生きる君たちへ」の監督)

 ”もし自分があの場にいたら自分ならどうしていただろう。”

そんなことを真剣に考えさせられる映画でした。テロリストの捕虜となり仲間を殺さなけ
れば愛しい家族に二度と会えなくなる極限の状態で仲間を殺めたミカエル。彼は帰還
しても何があったかを打ち明けることができず、また、人を信じられなくなってしまって
いました。ごくごく普通の家庭の父ミカエルに“自分なら”を重ね合わせて見ていました。

 北欧こじんまりシネマ祭としてミラントの畳の間で行った上映会には13名が集まり、
鑑賞後にワインを飲みながら映画について語り合いました。

” 重たい””自分なら何もできずにテロリストに殺されていたかもしれない””戦場での辛い
できごとは誰にも話せないんだろう”など、活発に感想が語られてこの映画がまた、私達が
普段話さないことを語り合わせてくれました。争いをなくすには戦場での恐怖や罪悪感を
語り合い、戦争が引き起こす愚かさを知ることから始まるのかもしれません。  

人ごとではなく自分のことのように感じさせ考えさせる魅力が北欧の映画にはあります。
今後も映画をきっかけに語り合うこじんまりシネマ祭を企画する予定です。ご期待ください。
記:松熊由紀