渾身の画像デンマーク

福岡の出版社からデンマークに関する本が2冊も出ていましたので
ご紹介しましょう。共に石風社刊で2011年の初版です。

その1冊目は
ティンドラ・ドロッペ(本名・吉水真珠美)さんの「北欧やすらぎ散歩」。

著者はいつも商品の買い付け等で訪れていた北欧ですが、クリスマスの時期、
プライベートで訪れたコペンハーゲンの暮らしにすっかり魅せられたようです。
なんといってもこの本の魅力はスケッチ風のカラフルな挿絵!
著者が出会った風景、建物、教会、雑貨や小物、食事とクリスマスを楽しむ人々の
暮らしが生き生きと再現されていて読みながらもクリスマスホリデーを一緒に過ごし
たような気分にさせてもらいました。
(感想: 富谷千里子)

 2冊目が
「スコール!デンマーク~塔のある風景」。著者は辻信太郎さん。

熊本市役所に勤務する著者の20年前のデンマーク訪問記。ロータリークラブの
国際的な交流企画の「研究交換プログラム」で1ケ月間ほどデンマークに滞在し、
ホームステイ先での出来事や、訪れた土地での風景の建物の印象などが丁寧に
書かれています。

「“個”を尊重し、モノを大切にする」という誠実で質実な生き方は、今に引き継がれて
おり階層を超えてデンマーク人共通の哲学になっています。著者はそのデンマークの
持つ穏やかな空気感を分かりやすく興味深く、そしてほのぼのとしたタッチで著わして
おり、また20年という時間の経過が著者の人間的成熟と相まってデンマークへの印象
が更に味わい深くなっているのではないかと思われます。 (感想:長阿彌幹夫)