理事長エッセイ

アンデルセンの国

私たち一般社団法人福岡デンマーク協会のホームページにアクセスして頂きありがとうございます。
私は当法人の理事長の長阿彌幹生(ちょうあみみきお)です。
日常の暮らしや活動の中でデンマーク的視点からみた自分なりの気づきや感想などをご紹介し、皆様の暮らしや仕事に何かの参考にして頂ければと思っています。デンマークとは関係の無いようなエッセイもあるやもしれませんが、それも幸福という普遍的なテーマとして繋がっているものですので、拙文ですがお付き合いください。感想等頂ければ幸いです。また、私どものイベント等でもこのエッセイを種にして、お話しが出来ることを楽しみにしています。


理事長エッセイ(4)

アンデルセンの国。

世界的な童話作家のアンデルセン(1805-75)はデンマークを代表する人物の一人です。代表作は「赤い靴」「マッチ売りの少女」「人魚姫」「親指姫」「みにくいアヒルの子」「はだかの王様」など、私たち日本人にも馴染みのある作品です。デンマークのフュン島には彼の生家がアンデルセン記念館の中に保存されていますが、本当に小さな粗末な家で育ったことが分かります。その彼がいろいろな経験を重ねて、詩人や童話作家として名を成していくわけですが、その一生を知ることは、その時代のデンマークを知ることに繋がります。その時代こそ、デンマークの近代化の夜明けでもありました。アンデルセンの絵本だけでなく彼の生涯を伝える書物なども読むと一層デンマークのことを理解できるのではないでしょうか。

今回は私の自著「長阿彌幹生のデンマーク読本(教育文化研究所出版)からアンデルセンに触れた文章を掲載させて頂きます。お楽しみ頂ければ幸いです。


暮らしの中に生きるアンデルセン。

デンマークの人たちは絵本が大好き
 デンマークはアンデルセンの国です。観光名所の一つに人魚姫の像があるくらいです。その影響でしょうか、デンマークの人たちは絵本が好きです。コペンハーゲンの中心街にも絵本専門店があります。店頭はもちろんですが、店内にも素敵な絵本がいっぱい並べてあります。若いお父さんやお母さんが、次はどんな絵本を読んであげようかなというような表情で、あれこれと楽しそうに本を選んでいました。

絵本はグッドナイトストーリー
 この国の子育てに絵本は欠かせないようです。デンマークでは「グッドナイトストーリー」と言って、子どもの就寝時間になると絵本を読んであげるそうです。子ども達は親の膝に座ったり、体をぴったり寄り添わせて、親の体のぬくもりを感じながら、寝る前の時間を過ごします。昼間、体を動かしてしっかり遊んでいる子ども達は、すぐに眠気が来て、“おやすみ”のキスをすると、安心して、すやすやと眠ってしまうそうです。
 そう言えば、私も幼い頃に布団の中で祖母から絵本を読んでもらっていた記憶があります。祖母の優しい声と体温を感じながら、安心して眠りについていたことを思い出します。なんとも幸せな思い出です。

子どもと親の心を結ぶ絵本の存在
 デンマークでは共働きの家庭が大半です。子どもと接する時間は限られています。しかも、18歳になるとほとんどの子は家を出て一人暮しを始めます。そのために、一緒に過ごす時間をとても大切にしています。そういう意味でも、絵本は幼い子どもと親の心を結ぶ大切な役割を果たしています。アンデルセンが今も、庶民の暮らしの中に生きているのですね。

 私も娘たちが幼い頃、寝る前に絵本を読んであげていました。「ノンタンぶらんこのせて」などの“ノンタンシリーズ”はよく読みました。何度も同じ本を読むので、筋書きは暗記してしまいました。今でも、話すことが出来るくらいです。絵本は娘たちとの絆づくりにおおいに役に立ってくれたと思います。懐かしい思い出です。

2018-09-10 | Posted in 理事長エッセイNo Comments » 

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