私たち一般社団法人福岡デンマーク協会のホームページにアクセスして頂きありがとうございます。
私は当法人の理事長の長阿彌幹生(ちょうあみみきお)です。
日常の暮らしや活動の中でデンマーク的視点からみた自分なりの気づきや感想などをご紹介し、皆様の暮らしや仕事に何かの参考にして頂ければと思っています。デンマークとは関係の無いようなエッセイもあるやもしれませんが、それも幸福という普遍的なテーマとして繋がっているものですので、拙文ですがお付き合いください。感想等頂ければ幸いです。また、私どものイベント等でもこのエッセイを種にして、お話が出来ることを楽しみにしています。

福岡デンマーク協会 理事長 長阿彌幹生


理事長エッセイ(14)

SDGs(エス・ディ・ジーズ)
世界一の国デンマーク

SDGsはデンマーク国民全員の目標 
 SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。日本では知らない人の方が知っている人よりも多いのが現状です。2015年9月に国連サミットで採択されて、国連加盟193ケ国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。
 私は来月デンマークをはじめ、フィンランドやオランダを訪問して、その優れた教育や福祉などを学んできますが、これらの国では国民全員の目標として取り組まれています。特にデンマークはその進捗度合いが世界一ということで、世界最先端の取り組みが行われています。
 SDGsは一人も取り残されることなく、世界中の人たちが幸せになるために設定された目標ですので、日本のように国の取り組みが遅れていても、そのことの重要性や先駆性に目覚めた人たちや、団体、自治体による取り組みで世界中の人たちと連帯していけます。
 今日からでも、明日からでも取り組みを始めましょう!

★SDGs世界一のデンマークの取り組みについての紹介
 デンマークでは、SDGsからソリューションを生み出す大規模なイノベーションラボがスタートしています。
 このラボを主催するのは、非営利団体「UNLEASH(アンリーシュ)」。「UNLEASH」のパートナー企業は200以上に上り、スポンサーには日本の「あしなが育英会」やデンマークのアパレル企業「BESTSELLER」、シンガポールの「TEMASEK」、世界糖尿病財団「WORLD DIABETES FOUNDATION」などが名を連ねています。
 今回はそんな「UNLEASH」の活動やラボで実際に生まれたソリューション、そして、デンマークのサステナビリティ教育のいまについて、実際にデンマークを旅して目にした光景を通してご紹介します。

「UNLEASH Lab」でミレニアル世代が生む
新しいソリューション

 「2030年までにSDGsのすべての目標を達成するには、できるだけ多くのソリューションを見つける必要があります。
 新しいソリューションを持つ企業には、30歳未満の人々──いわゆるミレニアル世代が多いことがわかっているため、私たちはミレニアル世代の若者を多く選出しラボを開くのです。そういった世代はサステナビリティに大きな関心を寄せていますし、より公正で平等な世界を見たいと思っているので、SDGsの実現性をより高めることに繋がる、と考えています」。UNLEASHの運営メンバーは、イノベーションラボが始まった経緯をそう語ります。