アカデミー賞最優秀外国語映画賞とゴールデングローブ賞をW受賞した
「未来を生きる君たちへ」というデンマークの映画がこの8月福岡で封切
られます。ひと足早く当協会のメンバー数人で試写会を見せて頂きました。
原題は「復讐」。思春期の少年二人を中心に映画は展開していきます。
人と人の小さな暴力が世界の暴力「戦争」につながっていくのだと少年を
諭す父親。とはいえ、父親も暴力の嵐の中でその連鎖を断ち切ろうと
もがきながら自らの弱さと葛藤する。
二人の少年たちの陰のある表情とアフリカの子供たちの笑顔は対比的です。
少年たちはいつも両親であるふたりの夫婦の愛情が本物かどうかを不安
気に窺う。夫婦間の不安定な関係と少年たちの暴力的行為が深く繊細に
関わっているのが見えます。
ここに、離婚率が50%とともいわれる北欧の隠れた悩みを間見たような気が
しました。暴力がテーマですが、それぞれが抱く感想もお聞きしたいところです。
ご覧になりましたら、是非感想をお寄せ下さい。
監督は女性でコペンハーゲン生まれのスサンネ・ビア。
8月13日からKBCシネマ他で公開 山田千里子:記