私たち一般社団法人福岡デンマーク協会のホームページにアクセスして頂きありがとうございます。
私は当法人の理事長の長阿彌幹生(ちょうあみみきお)です。
日常の暮らしや活動の中でデンマーク的視点からみた自分なりの気づきや感想などをご紹介し、皆様の暮らしや仕事に何かの参考にして頂ければと思っています。デンマークとは関係の無いようなエッセイもあるやもしれませんが、それも幸福という普遍的なテーマとして繋がっているものですので、拙文ですがお付き合いください。感想等頂ければ幸いです。また、私どものイベント等でもこのエッセイを種にして、お話しが出来ることを楽しみにしています。


理事長エッセイ(8)

“品格”を学ぶ ~デンマーク大使にお会いして

今から7年前の12月のこと、福岡にデンマーク駐日大使が来られました。幸いにして、福岡デンマーク協会のメンバーとの昼食会が実現し、私も大使とお会いし、歓談することができました。その時のことを書き留めた文章があります。今回は、2011年12月18日に書いた、その文章を紹介します。

 

デンマーク駐日大使との昼食会へ!
 12月16日(金)は初雪の降る寒い一日となりましたが、私にとってはとても思い出深い日となりました。
 と言うのも、この日、デンマーク駐日大使のA・カーステン・ダムスゴー大使が福岡県知事を表敬訪問された後、福岡・デンマーク友好協会の歓迎昼食会に出席されたのです。この場はデンマークの名誉領事をされていて、福岡・デンマーク友好協会の名誉会長でもある麻生泰氏(当時:麻生ラファージュセメント㈱社長)の取り計いで実現しました。

初めての来福 ダムスゴー大使
 ダムスゴー大使はデンマーク外務省の数々の要職を果たしてこられました。そして9月に着任されてからは大震災の被災地である東北に何度も足を運ばれたそうです。大使着任以前には、広島や長崎を訪れたことはあるそうですが、福岡は初めてだそうです。
 とても気さくで、いつも笑顔を絶やさず、相手の話を最後まで聴かれる態度は、謙虚であり誠実そのものでした。
 肩書きや地位にこだわらず、対等な立場で接する態度はさすがだと思いました。人権尊重=民主主義の国デンマークの大使として相応しい方だと思いました。
 麻生会長はじめ、協会やその関係者の皆さんとも話が弾み、とても和やかな昼食会になりました。
大使との昼食会のことをデンマーク在住の千葉忠夫氏(当時:日欧文化交流学院理事長)にお知らせしたところ、とても喜んでくださって、この昼食会のためにデンマークのオーデンセからクリスマスバージョンのビールなどを送ってくださいました。おかげで、大使も大喜び。母国の味を楽しまれました。

大使の自然な態度から学んだ「品格」
 昼食会の後、大使を空港までお見送りしました。フライトまでの時間が少しあったので、大使は福岡空港の貴賓室に招きいれてくださって、しばし歓談させていただきました。私は協会も協力している福岡発のデンマーク研修ツアーのことや、デンマークの美術館や博物館で感じたことなどをお話しさせて頂きました。大使からはデンマーク領のグリーンランド(世界最大の島)の素晴らしさなどのお話しを聞かせていただきました。
 率直で、穏やかな人柄にすっかり魅了されました。
 短い時間に信頼関係を築ける力は、相手の肩書や年齢などにこだわらない、分け隔ての無い姿勢にあるように思います。その国の顔として対外的な折衝や活動を行わなければなりませんが、ダムスゴー大使はその要職にふさわしい力=品格を備えられているように思いました。改めて“品格”ということを、大使の自然な態度から学ばせて頂きました。

 私はデンマークが「幸福度世界一」の国として評価されているのは、“民主主義”が生活全般にまで浸透し、相手のことを大切に思うこと、助け合って生きることなどが様々な場面で実践されているからだと思っています。
 大使とお会いして、デンマークの幸福度=民主主義が伝わって来るような気がしました。

 

画像提供:https://www.visitdenmark.com/denmark/tourist-frontpage
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Photo: Lars-Kristian Crone